遺産相続手続き簡素化?

遺産相続手続き簡素化?

昨日の新聞に、来春にもスタートが予定されている「法定相続情報証明制度」(仮称)の記事がありました。
法務省はこの新制度により、遺産相続手続きを簡素化し、相続人の負担を軽減することで、相続登記を促進させ、ひいては所有者不明の土地の減少につなげたい考えとの内容が書かれていました。ちょうど昨日のブログにも先祖代々の土地についての相続登記放置問題を書いたところなので、この新制度についても少し触れてみたいと思います。
新聞の記事にもありましたが、「手続きが面倒」「税金・費用がかかる」などの理由で、遺族が相続登記を行わないまま放置された土地は全国多数に及ぶようです。
また、昨日も書いたように気づいていないというケースもあるでしょう。これらの問題は防災などの公共事業推進という側面においても大きな妨げになっているのです。
登記変更がなされていないため、権利関係者の所在地を把握するのに膨大な時間を要し、所有者不明で用地の取得が進まない。切実な問題として、東日本大震災の復興には大きな影響が出てしまっていることはご存知の方も多いでしょう。また昨今の「空き家」問題なども、この相続登記放置が要因の一つだと思われます。
上記のような問題もあり、相続人の負担を軽減する新制度が「法定相続情報証明制度」(仮称)というわけですが、簡単に説明すると遺産相続手続きには不動産や預貯金、有価証券など様々な手続きがあり、それぞれ個別に戸籍・住民票等の書類一式の提出を求められます。
これは当然、申請先それぞれが、正当な相続人を確定させる審査をするために必要となるものです。手続き先が多ければ多いほど、書類一式をその分準備するか、順番に一カ所ずつ手続きを行う必要があり、負担と時間を要することになるわけです。
新制度では、こうした現状を改善しようと、第一段階としてまず不動産の登記を行います。その際、登記所に必要書類一式と相続人関係図を作成し提出、登記所は提出書類を確認した上で、相続手続きに必要な戸籍の情報が記載された証明書を発行してくれるというもの。
そして第二段階として、その証明書の写しを他の管轄の登記所や金融機関、証券会社などに提出すれば、あらためて戸籍等の書類を提出する必要はなく、証明書1枚で済む。申請先の登記所や金融機関なども相続人の正当性を各自で審査する手間がなくなり、手続きの迅速化につながるということです。
ここまで書いてみて、確かに相続税申告も含めて手続きの件数が多い場合、今までは戸籍等書類を複数セット取得したり、各申請先から原本還付をしてもらい順番に手続きするために要する時間などの負担がありました。それらが改善されるメリットはあると思います。
しかし、第一段階の手順は今までとまったく変わりはなく、相続登記が放置される一番の要因はここにあると思うのです。放置の抜本的改善とまでは言えないのではという感は否めません。
ただ我々専門家としては、ここがあまりにも簡素化されてしまうのも出番がなくなり困ってしまうのですが・・。

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