相続欠格

相続欠格

映画や小説の中では、資産家の相続財産をめぐって巻き起こる殺人事件や、遺言書の偽造・変造・破棄などが行われるといったストーリーが結構あります。古くは横溝正史シリーズの「犬神家の一族」とか・・。古すぎますか・・。あのシリーズ好きだったんですけどね。
今日は、本来は相続人となるはずの人に一定の不正事由があった場合に、法律上当然に相続権がはく奪され、相続資格を失うことになる「相続欠格」について少し書いてみたいと思います。
その不正事由とは
①故意に被相続人又は先順位若しくは同順位の相続人を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために刑に処せられた者
②被相続人の殺害されたことを知っていながら告訴・告発しなかった者(但し、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者・直系血族であったときは除外される)
③詐欺・強迫によって被相続人の遺言の作成・取消し・変更を妨げた者
④詐欺・強迫により被相続人に相続に関する遺言をさせ、又はその取消し・変更をさせた者
⑤相続に関する被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者
このような欠格事由に該当する行為をした相続人は、何らの手続きをとるまでもなく、法律上当然に相続権を失うことになります。(但し、欠格者となった者に子がいる場合はその子が代襲相続人となります。)本当に当然ですよね。このようなことは映画や小説の世界だけにしてもらたいものです。
この欠格事由の中で一つ印象に残ったことは、②の但し書きです。一見冷たそうな文言の中でも、自分の配偶者や親や子などを告訴できなくても仕方がないという温情を感じる条文ですね。

コメント



認証コード0009

コメントは管理者の承認後に表示されます。

powered by Quick Homepage Maker 4.91
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional